Stand by me!
私は7年前に父親、3年前に母親を看取った。
表題は自分のこともさることながら世間一般
の老いに関してだ。
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「ケア」の意味は介護とか介助のような与える
という類のものではなく、本来「気にかける」
という意味らしい。語源は私の好きな言葉で
ある「stand by」という意味なのだ。
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”When the night has come”
夜が訪れ
”And the land is dark”
あたりが闇に支配される時
、、、中略
”Just as long as you stand”
ただ君が暗闇の中 ずっと
”stand by me”
僕の側にいてくれたら
”So, darling darling
Stand by me”
頼む、だから側にいてくれないか
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これはベン・E・キング「Stand by me」
の一節です。
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現実的に
医療がたくさんあっても、介護がたくさん
あっても、誰にも気にかけてもらえない人
がたくさんいるといいます。
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私の父は「癌は治療しない」と必死に人生の
回顧録を最後まで執筆していた。
突然、夜中に隣に住んでいる私に電話がかか
ってきて健一「蕎麦を買ってきてくれ」と
無理な注文を、私がこんな時間に蕎麦屋は
やってないよと言って、インスタントでも
いいかい、というと父はなんと「駅の立ち食
いやで買ってきてくれ」と好き勝手なことを
言っていたが、そんな父をなぜか憎めなかっ
た。もちろん、しぶしぶではあったが買って
きたのだが、 食べて一言
ぬるい、、
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母は私/健一に迷惑をかけたくないと「ねえ、
どうしたら痛くなく楽に死ねるの」
「お前を恨まないから教えて、、」 と顔を
見に行くたびに聞かれた。
「自由に歩けて、食べて、歌を詠めないなら
生きていたくない、早かれ遅かれいつか死ぬ
のだから」と
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以前、鮎釣りのトーナメンターだった時は
よく施設にあゆを持っていったものでした。
その時必ずと言って聞かれるのはどこで捕っ
たの?どのようにして捕ったの? って
そこで話が弾み、釣り方やあゆの習性などを
話していると、みんなとても良い顔をして、
肯きながら聞いてくれていた。
そして、時を見て帰ろうとすると決まって
「もう、帰っちゃうの」
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「万一のことがあったら心配だから」
「1日でも長生きしてほしいから」、、、、
本人が良かれと思って誰もがとる行動が、実は
院内でも高齢者を孤独に追いやっている。
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「好きなものを食べたい」
「自由に外出したい」
「死ぬ前にもう一度、自宅に帰りたい」
「もっともっと家族と一緒に・・したい」
そんな人間として当たり前の希望を、願っても
仕方がないし、家族に迷惑をかけてしまうと、
なかなか口に出すことができない。
どんなに安全を求めても、安心を願っても、人間
の死亡率は100%なのだ。いま本当に求められて
いるのは中途半端な”安心・安全”ではなく、その
”安心・安全”の呪縛から高齢者の生活を解放する
ことだ。「うらやましい孤独死」は、その最もわ
かりやすい例だろう。 <森田洋之先生/談>
私はそうした高齢者の方々をたくさん見てきたと
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お母さん、三回忌が終わって どうですか?
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遭難者を引き揚げてきてご家族に引き渡した
時のブログ、