この少年は死んだ
弟を背負って仮の
火葬場へやってきた。
直立不動の姿勢で
歯を食いしばり
涙も出さないでやがて少年は
帯を解いて弟の亡骸を燃えさかる
火の上に置くと、直立不動の姿勢
のまま回れ右をして立ち去った。
写真家ジョー・オダネルが昭和20年
8月29日に長崎の原爆被災地で撮った
ものだ。
この写真を見ると熱く胸にこみ上げて
来るものがある。
山の遭難救助をしていると ふっと思う
ことがある。
この人は何を思ってこの山に来たのだろう
この山頂でどんな風を感じたのだろう・・って
写真家ジョー・オダネルが死んだのは
今年8月9日くしくも長崎に原爆が
落ちた日だった。