国際山岳ガイドのブログ

エッセイ、ひとりごと、山の話、シャモニー、グリンデルワルト、ツェルマット、山岳ガイド、パラグライダーのお話 国際山岳ガイドNAGAOKAのアクティブ日記

2010/10/17

沢は総合力が必要!?

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今週は山岳事故取材研修に行ってきました

それも今回は沢登りが主体です

上にある3Dカメラを持ち込んで

山中で事故や事件が起きた場合に

地図とコンパスを見ながら沢筋の現場

まで遡行するという設定です

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沢登りは視界のない中、沢の形状や地形を

頼りにルートファインディングをする

難しさがあります

また生活術の良し悪しで快適で楽しいはずの

遡行内容が全く違ってきます

クライミングはもちろん、泳ぎだって

出来なくてはなりません

で、一番得意なのは?

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写真はブナハリの醤油付け焼きです

下はナラブサの群生

それこそ毎日キノコ汁三昧でした

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Imgp1753

紅葉に身をゆだね、自然と一体になる・・・

時には流れに揉まれ、時には岩に這い着く

そしてその驚異を少し知ったとき

人間は真剣に考える

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2010/09/20

モンローの唇

P1010118

連休の混雑を予想して、1日早めの出発

にしてもらいました。

おかげさまでたいした混雑もなく

今回は早めに剣沢の小屋に入り

ゆっくりと鋭気を養い、次の日の

長い行程に備えることが出来ました。

上の写真

剣本峰越しに見える剣沢上部を眺めると

もうだいぶ来たことが分かり、ホッとする。

快調に、いや順調に進んでいるようだ。


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池ノ谷ガリーでは、いくら説明しても

正面に見える小窓の王を眺めている

余裕は無いかもしれない。

比較的安全と思われるところで

チンネの頭、八つ峰の頭、など説明している

間も落石来るなよ、滑って転ばないようにね

と、祈る思いです。

ルートはもうお分かりですね。

今年は仙人池のばっちゃんの所ではなく

池ノ平さんにご厄介になりました。

というのも、シャモニーにいる時でしたが

この北方稜線を計画中に、グットタイミングで

小屋の管理者今朝和さんからメールが来たのです。

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その今朝和さんが、命名したのですが

思わず笑っちゃいます「モンローの唇」

雪渓が残っているときは、もっと鮮明に

シャインリップのように見えるそうです。

その唇の上部はチンネです。

そして

小屋では20数年ぶりに昔の仲間に会いました。

その時の言葉・・

「失礼ですがどちら様でしたでしょうか」

黒部の写真家に失礼極まりなく、ぶっ飛ばしモンです。

その他にも研修所で一緒だったAさんや

山小屋の人にも親切にしていただき

久々に いろいろなことを忘れ、楽しい時間を

過ごさせていただきました。

「感謝」以外言葉が見つかりません。


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危うかった天候にも恵まれ。

清々しく、暑くない登山を久々に満喫しました。

おかげさまで、内蔵助平を通り黒四ダムには

お昼過ぎに着きました。

皆様にとても感謝しています。


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はしご段乗越しから見た 小窓雪渓です。

投稿時刻 11:24 ガイディング | 個別ページ | コメント (0) | トラックバック (0)

2010/09/07

アサヨ峰

P1010016

夜叉神まで車で入り、そこでバスに

乗り換え広河原まで行き

又バスに乗り換え 北沢峠まで行く。

北岳バットレスを登るとき以外

広河原は最近来たことがないが

しかし、今回は違う。

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最近人気という「アサヨ峰」から鳳凰三山

への縦走路は、行けば あぁ、なるほど

とすぐに納得するくらい、素敵な登山道だ。

P1010043

夕日は どことなく まるで宝の在り処を・・

朝日は あたかもそれが当たり前のように

覆い隠す・・       なんて

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P1010048

景色がすばらしいのは良いのだが

南アルプスの山小屋は、私には少し

違和感がある。

あまり、たいした問題ではないのですが

布団に入って寝るとき 

いろんなことを考えてしまい

しばらく眠つきが悪かった。

P1010078

地蔵ヶ岳では オベリスクまでご案内し

周りから羨望の目で見られました。

P1010083

投稿時刻 21:13 ガイディング | 個別ページ | コメント (0) | トラックバック (0)

2010/08/18

Chamonix37/Pointe Lachenal peak

先日だけでエギュール・ド・ミディは60cm

の積雪がありました。

8月ですが、街中でも毎日フリースなしでは

いられません。

部屋では暖房を入れています。

と、いうことで

予定のバレブランシュ・トラバースを急遽変更して

ここ一番のところへご案内してきました。

今朝の出発時、ミディの気温は-8℃

どのくらい寒いかというと

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え~  まるで 真冬と見間違えるほど

今何月だっけ・・・

かなり冷え込んでいました。

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天候は回復傾向にあるという予報を

信じて、ドキドキしながら降りてゆきます。

降りるにつれ、晴れ間ものぞきますが

安心もつかの間、かなりのラッセルです。

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先行者がいても 何回となく足をとられ

時には膝上まで埋まってしまいます。

勇敢にも?

こんなときにタキュルに登ろうとした

パーティがいたのですが、やはり

引き返してきたようです。

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少し急な雪壁を登り上がり、リッジに出て

トラバースをした後、ミックスを登ると

ピークです。

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投稿時刻 04:26 ガイディング | 個別ページ | コメント (0) | トラックバック (0)

2010/08/05

Chamonix30/Mont-blanc

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8/3コスミック小屋のベランダから見た

モンブラン三山です

正面の雪壁をモンブランタキュルまで登り

モンモディを抜け、中央に見えるモンブラン

までの行程です

Imgp1371

朝まだ暗いうちに、と言うか夜中の

午前2時前に出発の準備です

何度登っても、この時はクライアントの安全と

天候への期待とで、気の引き締まる瞬間です

いつも小屋ではあまり熟睡できないので

ゆったりとクラッシックを聞きながら、自分に

眠れなくても横になって気を休めていれば

大丈夫だから、大丈夫・・・

と、自分に言い聞かせています

ちなみにいつも聴くのはベートーベンの

ピアノソナタ14番の第1楽章「月光」です

名前の由来は詩人のルードウィッヒ・レルシュターブ

がベートーベンの死後、第1楽章を「スイスの

ルツェルン湖の月光の波にゆらぐ小舟のよう」

と形容したためとされていますが、うっかり

第1楽章リピートにしておかないと、第2、第3

と進みかえって目が覚めてしまいます

この日はやっちゃいました・・・・・

Imgp1373

タキュルを過ぎてモンモディの核心部です

簡単な氷雪壁ですが、まだ起きていない体に

ムチを打って登らなければならず

先行パーティはかなり難儀していました

先日は20~30cmの積雪 今日は晴天

放射冷却で今日はかなり冷え込んでいます

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モンモディを越えて、いよいよモンブランへの

最後の登りです

時々風の音がするだけでとても静か・・

凛とした空気の中、ひたすら頂上を目指します

高度も4000mを越え一番辛いところでもあります

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Congratulations!

思わず目頭が熱くなる瞬間です

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ガイドは登頂した瞬間から・

無事に降りることが頭を横切ります

何回登っても同じ気持ちになるのですから

気が小さいといえば  そうかも知れません

Imgp1402

前日にどのくらい雪が降ったかというと

写真を見ていただけたら分かると思います

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後ろにいる私は お、これは  うん!

お、ここもすばらしい  

などと感動しっぱなしですが

皆様も感じてもらえたでしょうか

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おかげさまで 

午後2時前にはミディ到着です

投稿時刻 20:48 ガイディング | 個別ページ | コメント (2) | トラックバック (0)

2010/07/22

Chamonix19/Piller Gervasutti

Imgp1194

まったく、ランナーが取れない

自信があるのか、余裕がないのか

・・・・・。

この日、月明かりもなく真っ暗な

午前3時にコスミック小屋を出ました

Imgp1191

タキュルのクラッシックロングルート

ジェルバズッチ稜は とにかく

長くてタフなルートです

Imgp1207

核心の直登ピッチ 6a です

普段ならなんでもないのですが

冬山用の山靴・アイゼン・ピッケル

ビヴァーグセット・羽毛・レスキュー用

装備を持っての登攀ですから・・

Imgp1220

越えても越えても延々と壁が続きます

上の写真の右端に見える塔が

下の写真です

どのくらい登り続けるか分かりましたか

Imgp1224

でもまだまだ終わりません

このときすでに午後3時を回ってしまいました

コスミックを午前3時に出て

取り付きが午前5時だから

・・・・・。

少し戻って下の写真は雪と氷の張っていない

以前登場したスーパークーロワールです

Imgp1208

下の写真は、上の写真の中央部分を

登っているところ/2007年3月

Img_4161

途中何度もルートを間違えそうになりながらも

終了したときには下の写真のように

シャモニーにおいて太陽の陽が真横からでした

ちなみに・・・

日の入りは午後10時過ぎです

Imgp1233

下山の支度が終わったときには

・・・・。

皆さんのご想像にお任せいたします

Imgp1236

モンブランタキュルの頂上直下

投稿時刻 04:00 ガイディング | 個別ページ | コメント (0) | トラックバック (0)

2010/07/13

Chamonix13

Imgp1141

どうしたのだろう

足の調子があがらない!?

つい先程、今数人が降りている正面の壁を

ラッペルしてきたのに、今はもう違うルートに

取り付いている ことを思うと

やはり、使いすぎか・・・

Imgp1140

ふと足元に 目をやると

ここにも きれいな黄色い花が

「そんなに・・・・、 時には・・・・、

ゆっくりと・・・、」  と

黄色い花に言われる前に

自分に言い聞かせています

Imgp1145

投稿時刻 23:14 ガイディング | 個別ページ | コメント (2) | トラックバック (0)

2010/03/15

天候に恵まれて

Imgp0188

八ヶ岳/赤岳登頂

雪山基礎講習 その2

如何でしたか


前回の硫黄岳登頂の時といい

今回の赤岳登頂も天候に恵まれて

本当にラッキーでした

いま ホッとしているところです

雪山基礎は・・

一にも二にもアイゼンワークの

基本が大切ですね


皆様 大変お疲れ様でした

Imgp0193


投稿時刻 23:06 ガイディング | 個別ページ | コメント (0) | トラックバック (0)

2010/02/27

優しい頂上

Imgp0065


幽ノ沢へのアプローチ

ワカンを履いて股下まで潜ります

ここのところの気温の上昇と雨で

ある意味・・

恐るべし 谷川岳と化しています

私も何度となく2月の谷川に来ていますが

決して甘く見ている訳ではありません

一歩間違えれば稜線で叩かれ

すぐに極寒の世界へ落とされる事は

百も承知です


Imgp0052


ゲストには理解していただき

一ノ倉沢の東尾根へ転戦

しかし、ここも甘くはありません

もちろん全くトレースは無し

時折降ってくるアラレとミゾレに

耐えながらの登攀になりました

ところが・・・

最後の雪壁を登りあげると

Imgp0059

待っていたのは、少しの間では

あったけど、あまり風のない

優しい頂上でした


帰り 登山指導センターに寄って

いただいた

温かいコーヒーの旨かったこと

言葉では言い表せません

また、あのビショビショの衣類やガチャを

イヤな顔一つしないで、一緒に乾かして

くれた湯桧曽温泉「永楽荘」の方々に

とても感謝しています


Imgp0068


投稿時刻 22:08 ガイディング | 個別ページ | コメント (0) | トラックバック (0)

2010/02/25

谷川岳/幽ノ沢

P1000826


これは一昨年一ノ倉尾根ワンデイ

ガイディングしたときのショットです

幽ノ沢左俣 三ルンゼが見えています

今日から入るの予定ですが

天候が・・・

投稿時刻 11:20 ガイディング | 個別ページ | コメント (0) | トラックバック (0)

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